三島市は、各地で湧水が沸いていて、「水の都」とも呼ばれています。
この清流は、どこからくるのでしょうか?
また、そのメカニズムはどのようになっているのでしょうか?
三島市の湧水はどこからくる?
三島市の湧水は富士山に関係がるの?
富士山が今の形になったのは、約1万年前と言われています。
三島市の湧水群は、富士山が噴火することで流れ出た三島溶岩流の末端部で湧き出しています。
溶岩流と湧水は関係が深いの?
富士山の噴火による三島溶岩流は、約30kmに渡って水を良くとおす地層が出来ました。その地層の影響で、上流域でふった雨や雪が、地下にしみ込み、溶岩流の中をゆっくりと移動して、三島市の湧水群や、さらに下流の柿田川で湧き出しています。
どのくらいの範囲の雨や雪が三島市の湧水に関係するの?
湧水の水が集まる地域は、富士山の宝永山を頂点として東側は乙女峠付近から箱根の外輪山、西側は、十里木、愛鷹山までの約360平方キロメー トルの面積に降った雨や雪の一部が地下水となり、三島まで流れてきています。
この地域に降った雨や雪のどのくらいの量が湧き出るの?
三島の湧水群の水は、富士山地域から約3分の2、箱根地域から約3分の1が供給されています。
雨や雪はどのくらいの年月で湧き出るのですか?
雨や雪はどのくらいの月日で湧き出るの?
降った雨がどこで地中に浸透し、湧き出しているのかということが湧水の年齢に関係しますが、雨水に含まれている放射性物質の性質から年代が測定できるようになりました。ただ、地層中の地下水の流れ方は同じ状態ではありません。一概には言えませんが、今までに発表されている湧水の年齢は、100年以上、約26~28年、約70日と非常にばらつきがあります。
三島市の水道水が美味しいのはなぜ?
美味しい水とはどんな水?
水の味の感じ方は人によって違ってきますが、「湧き水や井戸水のように地層の中を通ってきた天然の水で、人体に有害な成分を含まない安全で、適度なミネラル成分を含んだ水」と言えると思います。
美味しい水に基準はあるの?
厚生労働省によっておいしい水の 水質条件も示されています。三島市で使用される水道水は、柿田川などからの湧水を原水としています。水質はまろやかな軟水で、ミネラル分も適度に含まれ、水温も最適とされる16度前後、pH値も中性の7.0前後、水の味を損なう有機物の量も非常に少なく、厚生労働省の基準を十分に満たしている安全でおいしい水であることになります。
三島市の湧水と貴重なもの
ミシマバイカモとは何ですか?
ミシマバイカモはキンポウゲ科の水生植物で、縁色のやわらかく細い葉をつけ、直径1から1.5センチメートルほどの梅の花に似た、白い可憐な花を咲かせます。花は5月から9月にかけて多く咲きます。楽寿園の小浜池で発見されたので、この名前がつきました。
ミシマバイカモはどんなところで育つのですか?
きれいな冷たい水の中で、しかも1日最低5時間以上日光が当たらないと育たないため、一時は湧水の減少とともに絶滅してしまいました。その後、ミシマバイカモを保護するためNPO法人などが保護育成活動を続けています。
源兵衛川でゲンジボタルが見れると聞きましたが?
水と緑が豊富な源兵衛川流域には様々な生き物が生息しています。なかでも、5から6月にかけて自生したホタルが舞う様には、訪れる人がみな思わず感嘆の声を上げてしまいます。市街地の中心部で自然のホタルが見られるのです。これは、ホタルの幼虫が食べるカワニナ等の貝類が育つ条件である水草や藻が豊富なこと、安定した水温などホタルの成育条件が保たれているからです。ぜひ、一度見学してはどうですか。
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