若い世帯の借金が膨らんでいるようです。
2018年の20~30代の負債残高は、調査が始まった02年以降で最高になっています。
持ち家志向が強く、住宅ローンを利用して持ち家を取得する若い世代が増加しています。
若い世代の持ち家比率
ある調査によると、30代の持ち家比率は00年が46.6%でしたが、15年では52.2%まで高まっています。
これに応じて、若い世帯が抱える住宅ローンも増えています。
総務省の調査によると、世帯主が30~39歳の家計の全負債額は18年に1,329万円と調査が始まった02年以降最高になりました。
50代世帯の負債額はほぼ横ばいの傾向ですから、持ち家比率の上昇は若年層に広がっていると言えそうです。
活発化する理由
同じ条件で住宅を借りた場合と住宅ローンを利用してマイホームを建設した場合を比較すると、持ち家を持った方が月10万円安いという調査結果もあります。
さらに、企業が社宅や賃貸補助を減らしているという状況もあります。
経団連によると、企業の住宅関連福利厚生費は、17年度は従業員1人当たり月1万1千円余で、96年のピーク時に比べて3割減っています。
消費は節約
可処分所得に対する消費支出の割合を示す消費性向について内閣府は、「若年層は低下傾向にある」と分析しています。
住宅ローンで支出余力が落ちているのが理由としてあげられます。
今は低利で安定している金利ですが、金利が上がればローンを抱える世帯はさらに消費を縮小せざるを得ません。
18年の家計調査では、世帯主が30代の家計の負債は平均で1,329万円で、貯蓄は平均で631万円ですから、約2倍です。
10年前では、1.3倍ですから急拡大しているということです。
2000万円問題で話題になった老後資金まで余裕が持てないのが現状のようです。
コメント