マンションは、一戸建てと違って共有して使っている建物です。
そのために、一戸建てと違ったマンション特有のポイントを意識しておきましょう。
騒音問題
マンションは一つの建物を共用して使っていることから、よくトラブルになっているのが騒音問題です。
騒音の問題には個人差がありますが、一度気になりだすと比較的小さな音であっても気になるという性質を持っています。
マンションで気になる音には、上下階や隣家からの音、室内の音、建物外部からの音と3つにわけられます。
この中で最も問題になるのは建物上下階や隣家からの音で、この音はコンクリート床の厚さや工法にも影響されます。
日本建築学会では、遮音性能基準として遮音等級を設定しているのでこれを参考にすることによって、そのマンションの音に対する遮音性がある程度判断できます。
マンションの階高
次に、チェック項目としてマンションの階高をチェックしたいと思います。
階高は、室内の天井の高さや、床下空間の高さ、床コンクリートの厚さなどに影響してきます。
これらはコスト面を抜きに考えれば、数値が高い方が良いということになります。
耐震性
次のチェック項目は、耐震性であります。
日本は地震国であり、耐震性が疑問視されて社会問題化したこともありますのでほとんど人は気にする項目だと思われます。
土地のところでも触れましたが、日本は軟弱地盤の所が多いので、その立地地盤に応じた対策が講じられて耐震性能を有するかということが問題となります。
防犯性
次のチェック項目は、防犯性であります。
防犯カメラが設置されているのかどうかとその設置箇所に死角が多くないかをチェックしましょう。
新築マンションではセキュリティシステムの導入は当たり前になっていますが、外部の人がオートロックなどの鍵のあるドア以外に侵入できるスペースがあるようなら要注意です。
敷地内の見通しも重要で、敷地内に死角となる場所があるのは要注意です。
例えば、マンションの共用廊下やエントランスなどから、駐車場が見渡せれば、車上荒らしにも遭いにくいと言えます。
マンションの入所者層
次は、入居者層の分布状況です。
自分たちと同じ家族構成や年齢層であれば、意見が一致しやすいといえます。
ひとり暮らしの若い子がいて、管理組合に全然参加しない、お金持ちばかりが住んでいるため共用部の改善に積極的で何かと費用がかかる、収益目的の購入者が多く人の入れ替わりが激しいなどの事象は、決して好ましくはありません。
どの部屋を求めるか
次に、マンションのどの部屋を求めるかということです。
はじめにチェックすべきはバルコニーの方位や角部屋かどうかでしょう。
「南向きがよい」「角部屋がよい」といった点は、明るさ、通風に大きく影響しますから、これらを重視する方は真っ先に確認する必要があります。
間口
次のチェックポイントは間口です。
間口が広いマンションの部屋では様々な間取りを考えることができ、人と違った住まいの実現もしやすくなり、将来のリフォームもしやすくなります。
土地を買うときにも間口が広い方が建物のプランを考えるうえで可能性が広がります。
共用部分
次に、共用部分である廊下やエントランス、エレベーターなどの設備についてです。
共用施設も現実離れしたものではなく、現実的に使用されやすいものであったり、維持費も特別高くないものであったりすることが重要です。
共用施設というものは、基本的には付加価値だといえますが、一歩間違えれば、マイナスの資産にもなります。
共用施設の維持管理費はマンションの所有者全員で負担するのが原則ですので、無視するわけにもいきません。
駐車場・駐輪場
最後に、駐輪場や駐車場の問題です。
マンションによっては、駐輪場不足は深刻で、駐輪場以外のスペースに置いているマンションもあります。
新築時点では若い夫婦が多くて、一家に1台か2台の自転車だったのに10年も経つと子供の分も含めて3台も4台も必要な時代がくることも考えられます。
また、駐車場については、機械式駐車場には注意です。
機械式駐車場は、コスト負担の大きさがあって、維持費・保守点検に係る費用が高額であったり、部品の交換に相当な費用が何度もかかりますし、老朽化したときの入れ替えには数千万円もかかることがあります。
これらのコスト負担がマンションの所有者にくることになります。
これらのコスト負担を駐車場の利用者収入から賄うことが理想ですが、全然不足してしまい、修繕積立金から拠出していくことが多いのも現実です。
以上のほかにも、マンションの立地条件や環境面を考慮に入れて全体的に評価していくことになります。
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