マンションの駐車場が平面駐車場ではなく機械式駐車場にする理由は、限られた敷地で多くの車の駐車を可能にするためです。
少ない敷地で多くの駐車台数を稼げる利点はありますが、その高額な維持費用が掛かるという課題もあります。
駐車が100%という謳い文句で販売されたマンションでも、若者の車離れ、居住者の高齢化等から駐車場に空きが目立つようになったという声も聞かれます。
駐車場の利用率低下は、マンションの財政にも大きな影響を与えます。
機械式駐車場の耐用年数
機械式駐車場は、マンションに導入されてまだ歴史も浅く、入れ替え事例もそれほど多くはないようです。
機械式駐車場のメンテナンスもかなりの費用が掛かるようです。
マンション販売時に売りやすくするために、修繕積立金や管理費同様に、機械式駐車場の利用料も安く設定しているところが多くあるようです。
駐車場利用料は、本来その費用だけで機械式駐車場のメンテナンスや交換ができることが必要です。
マンションによっては、大規模修繕工事後に機械式駐車場交換時期を迎え、修繕積立金では交換費用を支払えない状況になっているところもあるようです。
国が示す機械式駐車場がある場合の修繕積立金の加算額
機械式駐車場がある場合は、特別な費用が掛かってきます。
そこで、修繕積立金を別に積み立てる必要がありますが、国はその加算額(B)は下記の表のように示しています。
機械式駐車場がある場合の加算額(B)の計算例
購入しようとするマンションに、2段(ピット1段)昇降式の機械式駐車場が
50 台分あり、購入を予定する住戸の専有床面積が 80 ㎡、マンション全体の専有床面積の合計が 6,000 ㎡(住戸の負担割合が 80/6000)の場合は、
7,085 円(月額修繕工事費の目安)×50 台 × 80/6000 =4,723 円 となります。
それぞれのマンションが保有する機械式駐車場の台数は、マンションの住人の状況で変わってきます。
その状況に応じて、現在の機械式駐車場をこれまでの三段式から二段式に変更するというような改修で対応することも必要でしょう。
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