「継続的なケア付きの高齢者たちの共同体」であるCCRC構想が地方で進んでいます。
地方では、この構想に積極的なところも多いということです。
「CCRC」って何ですか?
高齢者たちの共同体で、有意義な第二の人生を送るシステムのことだよ。
「CCRC」とは
CCRCは、「Continuing Care Retirement Community」のことで、「継続的なケア付きの高齢者たちの共同体」を意味する言葉で米国で生まれました。
高齢化しても医療や介護のケアを受けられる地域へ元気なうちに移り住み、第二の人生を有意義に送ることを目的にしています。
従来の有料老人ホームなどの高齢者施設と異なった考え方です。
日本でも、地方移住の推進や首都圏での介護施設不足問題など解決策として注目が集まっています。
静岡県でも、静岡市や伊豆地域などが積極的に構想を展開しています。
茨木県笠間市の例
茨木県の中央にある笠間市は、JR上野駅から特急列車で約1時間の人口7.5万人の地方都市です。
市内には、救急患者の受け入れも可能な医療センターを始めとした医療・福祉施設が充実しています。
「CCRC構想」では、「生涯、安心して暮らせる街」というのがキャッチフレーズですから他の魅力も必要になってきます。
笠間市では、2001年に開設した宿泊型市民農園「笠間クラインガルテン」(市農業公社経営)が注目を浴びました。
菜園付きのログハウス風宿泊施設が約50棟並ぶガルテンがあります。
東京在住で夫婦2人暮らしの人が、週3日はここで暮らす生活をしている方もいるそうです。
そういう経験を通して、笠間市に移住して「第二の人生」をスタートさせる方が約20組いるということです。
CCRCと地方移住
政府の調査(2015年)によると、CCRCについては全国で202自治体が推進の意向があると回答しています。
東京一極集中で各地方は疲弊化している中で、CCRCは「高齢化のしわ寄せを地方に行かせるだけ」という疑問の声もあるのも事実です。
CCRCを推進している自治体の多くは、高齢者向け住宅等のハード面に力を入れている自治体も多いようですが、各地方が持っている特性を生かしながらの地域活性化が望まれるところです。
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