満足できる部屋を探すためには、住まいを借りるときの全体の流れを確認しておくことが重要になってきます。
住まい探しを始めるには、自分の希望条件をある程度決めておくことが大事です。
特に、駐車場付き、ペット飼育可、楽器演奏可などの特定の希望がある場合には、依頼する不動産会社に前もって希望条件を伝えておくことが大事になってきます。
住まいを借りるまでの流れ
借りる住まいの希望条件が整理できたら、希望条件に優先順位を付けていきます。
希望条件をすべて満たす物件はなかなか見つかりませんので、どうしても譲れない条件は何か、譲ってもよい条件は何かを検討し、希望条件に優先順位を付けます。
こうして優先順位を決めておくことが、自分の要望に近い物件を見つけることができる近道になります。
入居したい時期、住みたい地域、住宅の種類、広さや間取りなど、いつ頃、どんな住まいに住みたいのかを整理することが決まったら、おおむねの相場を調べ、毎月支払うことのできる賃料、管理費などを確認し、予算の目安を立てます。
次に、インターネットや、不動産情報誌などから物件情報を集め、希望条件に合う物件を探します。
同時に、希望エリアの不動産会社を訪問します。
併せて、不動産会社に自分の希望条件を伝えて物件を紹介してもらいます。
気に入った物件が見つかったら、実際に物件を見学します。
希望の物件が見つかるまで物件見学を繰り返し、希望の住まいを探すことになります。
借りたい物件が見つかったら、貸主へ入居の申し込みを書面で行います。
貸主は入居申込者の入居審査を実施します。
審査の結果、入居できる場合には、物件の説明を受けるとともに、契約条件を確認し、契約に向けた準備を行います。
仲介をしている不動産会社を通して申し込みをする場合は、不動産会社から物件や契約条件等に関する重要事項説明を受けます。
物件や契約条件を確認し、必要な書類や費用などの準備が整ったら、貸主と賃貸借契約を結び、鍵の受け渡しなどを受けます。
鍵を受け取ったら、家財の搬入前に室内を点検して、現況を確認します。
入居後に、設備の故障や不具合などが見つかった場合は、管理会社または貸主に適宜連絡をします。
以上が、住まいを借りるまでの大まかな流れです。
また、契約期間が終了する一定期間前には、契約を更新するか、あるいは退去するかの選択をします。
契約書の定めに従って、更新手続きまたは退去、明け渡し手続きを行います。
いくらまで払える?家賃賃料
賃料は毎月継続的に払っていくものなので、無理なく払い続けられる金額で計画することが大切になります。
また、賃料以外にも必要となる費用がありますから、それらも考慮に入れておくことが大事です。
予算を考える際、会社員では残業代や賞与などの収入もありますが、それらの臨時的な収入は変動する可能性があります。
確実な収入をベースに希望の賃料を検討することが重要です。
毎月無理なく支払える賃料の目安は、民間の賃貸住宅を借りる場合には手取り月収の約3分の1以下といわれています。
例えば手取り月収が18万円の人であれば、その3分の1である6万円が目安ということになります。
住まいを借りるための支出は賃料だけではありません。
物件によっては管理費や駐車場代などが必要な場合もあります。
予算を決める際には、これらも含めて考えるようにしましょう。
管理費は、建物全体を維持管理するために入居者が負担する費用です。
名称はまちまちですが、賃料以外に毎月支払う費用のなかでも代表的なものです。
管理費は、建物の共用部分に当たる玄関や共用廊下の光熱費や清掃費用、エレベーター等各種設備の維持・点検費などに充てられます。
一般的に設備が充実している物件ほど、当然管理費も高く設定されていることが多くなってきます。
なお、管理費は、あらかじめ賃料に含まれている物件もあります。
駐車場や駐輪場の利用料の有無は物件によって異なります。
また、物件に駐車場や駐輪場がない場合には、近隣で別途借りる必要がありますので、これらの費用についても事前に確認しておく必要があります。
なお、駐車場の契約時には、初期費用として媒介手数料などが必要になることもありますので、あわせて確認しましょう。
賃貸契約における必要費用は?
住まいを借りる契約をする際には、賃料の数ヶ月分というまとまった初期費用が必要になるのが一般的です。
契約時の初期費用には様々なものがあり、支払う目的も異なります。
物件選びに際しては、賃料だけではなく、初期費用も含めて総合的に判断することが大事になってきます。
礼金は、貸主に住まいを貸してもらう謝意を表すものとして支払う費用です。
一般的に賃料の1~2ヶ月分の場合が多いですが、授受しないこともあります。
礼金は、正式に賃貸借契約をする際に支払うもので、退去しても返還されません。
礼金については、地域の取引慣習や周辺の市場動向によっても変わる可能性があります。
一方敷金は、新規契約の際、賃料や補修費用等の支払いを担保する目的で、貸主が借主から預かるものです。
一般的に賃料の1~2ヶ月分の例が多くなっており、賃料の滞納や、借主に原因のある損傷や破損などの補修費用がなければ、基本的には退去時に全額返還されます。
ただし、地域の取引慣習によっては、「敷引」といって敷金の一部を返還しないことを契約条件としていることもあります。
賃料は、一般的に翌月分を前払いします。
そのため、契約時には、次回の賃料支払日まで日割り計算した賃料を支払うことが一般的となっており、これを前家賃といいます。
住まい探しを不動産会社に仲介依頼した場合は、貸主との契約時に月額賃料の0.5ヶ月分+消費税の範囲内で仲介手数料が必要となります。
また、損害保険は入居中に借主の責任によって起きた火災や水漏れなどの損害を、貸主や損害を与えた他の入居者などに補償するために加入するものです。
一般的に、借主の保険加入が契約条件となっていることが多くなっています。
保険の種類によって、補償される範囲、補償額などの補償内容は異なりますが、契約条件に合う補償内容であれば、どの保険会社の保険に加入するかは、借主が選択できることが多いようです。
保証料は、借主に連帯保証人がいない場合に、連帯保証の代行を家賃保証会社に依頼する際に支払います。
万一、借主に家賃滞納があった場合は、家賃保証会社が一定の範囲で家賃を立て替えることになります。
その他、引っ越し費用などの諸々の費用がかかりますから、余裕をもって見積もっておくことが大事になってきます。
物件を借りる場合の初期費用は、まとまった金額になりますから事前に調査をして準備しておかなければなりません。
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