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飼えない数の「多頭飼育崩壊」に環境省が指針策定へ!

多頭飼育崩壊 最近の動き

ペットの犬や猫が増えすぎて世話できなくなることを「多頭飼育崩壊」といっています。

この現象が、社会問題化しているようです。

原因は、買主の貧困や傷害などさまざまのようです。

多頭飼育崩壊の実情

東京都のあるアパートの一室に踏み込んだ動物愛護団体の職員は、凄惨な状況を目のあたりにしました。

締め切られた6畳間の1室に、163匹の猫がぎっしりとサウナ状態でいたということです。

室内は、糞尿のにおいがこもり壁は腐っていたということです。

飼い主は、8年前に数匹の野良猫を飼い始めましたが、不妊や去勢をしなかったため急速に繁殖したということです。

163匹全ての猫に名前を付けていたということですから、愛着は持っていたようですが十分な餌を与えず排泄物の始末をしないネグレクト状態だったということです。

多頭飼育崩壊の原因

ある市では、親族の相談で市の職員が多頭飼育崩壊の実体を知ることになりましたが、所有権の問題があり、個人情報の壁で二の足を踏むことになり、行政だけの力ではどうしょうもないということです。

環境省によると、2018年度の苦情は計2064件で、自治体が過去5年間に対応した368事例を分析すると、飼い主の53%が生活に困窮していたということです。

きっかけは多様ですが、家族との死別や別居の「喪失体験」が約2割に上っているそうです。

その他、精神疾患や知的障害、認知症が疑われる飼い主もいたということです。

専門家によると、飼育不能な頭数まで増やして手放さないのは、精神疾患の「ため込み症」の可能性があるということです。

海外では、行政や愛護団体が引き取る一時緊急保護や、裁判所が飼育禁止命令を出すなどの措置が法律に明記されているそうです。

日本では、ペットは飼い主の所有物であるため、飼い主が手放さない限り介入が難しいという側面もあるようです。

多頭飼育崩壊の指針に向けて

《主な問題点》
◆不衛生な環境
◆悪臭や騒音
◆近隣住民とのトラブル
◆動物の病気や栄養不足などを放置

《経緯や要因》
◇生活に困窮し不妊・去勢手術の費用を払えない
◇家族との死別や別居、失業や病気など生活環境の変化
◇地域などから孤立
《環境省が分析した368事例から分かった、飼い主の特徴》
〇過度な愛着がある           (60.1%)
〇所有権を放棄しようとしない      (51.9%)
〇殺処分を恐れている          (50.6%)
〇元々、保護活動や譲渡活動に従事していた(10.6%)
〇繁殖業に従事していた         ( 6.1%)
〇支配欲がある               ( 4.9%)

 

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