賃貸住宅で、空いている部屋はたくさんあります。
一方、住居を探していますが、入居がなかなか決まらない方はたくさんいます。
人口減少が進んでいる日本で、新しい賃貸マンションやアパートが増えている現状を考えると、高齢者、障害者、外国人等の社会的弱者に入居の門を広げることにシフトしてはいかがでしょうか。
高齢者らの入居を敬遠する理由
日本賃貸住宅管理協会の調査によると、特定の人を敬遠する大家さんの割合は下記のようになっています。
(大家さんが拒否権を持つ入居者)
1位 | 障害者 | 68% |
2位 | 外国人 | 61% |
3位 | 生活保護受給者 | 60% |
3位 | 高齢者 | 60% |
5位 | ひとり親世帯 | 14% |
入居を困難にしている理由として、
- 家賃を継続して支払うことが可能か心配
- 「孤立死」されたら大変である
- 障害者らが近所の人とトラブルを起こすことが心配
などが、大家さんの心配になっていることが考えられます。
現在、これらの心配を解消する各種の対応が考えられています。
家賃を継続して支払ってもらう方策
借主が家賃を滞納した場合、頼りになるのは連帯保証人になります。
通常、連帯保証人は親や兄弟になってもらうことが多いですが、賃貸のへの入居を希望する高齢者には、連帯保証人になるべき適当な人がいない場合が考えられます。
このような場合、「家賃保証」という制度があります。
借主が家賃保証会社の審査をパスして、保証料(家賃の1か月分程度)を支払って、保証委託契約を締結します。
保証期間中に借主が家賃を滞納したら、家賃保証会社が借主に代わって家賃を払うシステムです。
高齢者が生活保護を受けている場合は、「代理納付制度」があり、市町から直接大家さんに家賃が支払われる制度があるので心配はない。
「孤立死」の場合の対応
一人住まいの高齢者の場合、「孤独死」された場合の対応として、「特約付き損害保険」が登場しています。
保険料を借主が払うタイプの保険もありますから、一人住まいの高齢者にはこの保険に加入してもらうようにしましょう。
もしもの場合、原状回復費用の他、葬儀や納骨まで保険でカバーしてくれます。
後始末は、葬儀社などの専門業者にまかせることができます。
借主の方が、生活保護を受けている場合は、生活保護法に基づく葬祭扶助制度が利用できますので、葬儀を引き受ける人がいない場合は、市から葬祭補助金が給付されます。
近所の人とのトラブル対応
近所の人とのトラブル面では、精神障害者の入居の場合が心配されます。
しかし、支援者等によるサポート体制ができているかどうか確認した上で入居して頂くと、かなり不安が解消されます。
なお、身体障碍者の入居の場合は、ハード面の整備が必要になってくる場合も考えられます。
また、外国人ですが、技能実習生や特定技能制度で今後日本に来る外国人は大幅に増えることが予想されます。
大半の外国人は、日本の労働力不足を補うために、真面目に働く人達です。
ネックは、日本語習得の言語の問題、生活習慣の違いなどがありますが、当然サポートしている団体もありますし、「入居のしおり」を作って意思疎通を図っていけばトラブルは少なくなると考えられます。
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