異常気象などによって、レタスなどの葉物野菜の供給が不安定になっています。
そこで、静岡県内ではエネルギー管理の得意な電力会社が栽培ノウハウを確立した農業専門家と手を組んで、大規模な野菜工場を建設する動きが進んでいるということです。
これにより、野菜の安定供給が可能になっているということです。
野菜工場でレタス栽培
野菜工場で栽培するレタスは、「非結球レタス」と呼ばれる品種で、静岡県内の生産量は国内で4位になります。
静岡県が昨年6月に調査した結果では、野菜工場での栽培が露地栽培での生産量を上回っています。
今後、大型の野菜工場が建設稼働されるため、更なる生産量の増加が見込まれる状況です。
野菜工場の採算性
野菜工場での採算性は簡単ではないようです。
日本施設園芸協会による調査では、人口光型のレタス工場の約4割が赤字だということです。
コスト項目別では、人件費の割合が32%と最も高く、水道光熱費、減価償却費などが続いています。
電力会社は、電力設備の保守管理で培ったノウハウを活かしてコスト削減を図り、競争力を高めることを意識しています。
静岡県の優位性
静岡県内では、高速道路網があり、飲食業などの集中調理施設がある三大都市圏にアクセスしやすいという利点があります。
東京電力グループは、東名高速道路焼津IC付近で野菜工場を稼働しています。
また、今年は沼津市でホウレンソウ工場が誕生します。
農業の後継者不足が深刻化する中、生産者の負担が少ない大規模野菜工場は安定供給の強みを活かして発展しそうです。
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