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今後の住宅の省エネ対策はどうなっていくのだろうか?

建築物の省エネ対策 最近の動き

2022年2月に国土交通省は「今後の住宅・建築物の省エネルギー対策のあり方」および「今後の建築基準制度のあり方」について、社会資本整備審議会から国土交通大臣に対して答申された内容を公表しました。

その内容のポイントは、省エネ化、木材の利用促進、及び既存建築物の長寿命化が3本柱となっています。

3本柱の省エネ化、木材の利用促進、既存建築物の長寿命化

今回の答申は、下記の3点がポイントになっています。

① 脱炭素社会の実現に向けて建築物の省エネ性能を一層向上させること

② 二酸化炭素貯蔵に寄与する建築物における木材の利用促進

③ 二酸化炭素貯蔵に寄与する既存建築ストックの長寿命化の総合的推進

社会資本整備審議会での議論は2020年10月に打ち出した「2050年カーボンニュートラル宣言」をきっかけに始まっています。

このカーボンニュートラル宣言では、「2050年までに二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガス排出量を、森林吸収や排出量取引などで吸収される量を差し引き、全体として実質ゼロにする」というものです。

また、「2030年度に温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指し、さらに50%の高みに向けて挑戦を続ける」という方針も示されています。

この中期目標を達成するには、建築物に係るエネルギー消費量を、大幅に削減しなければならないとされています。

今後の建築物の省エネ対策

建築物の省エネ対策の方向性

目標達成に向けて、2025年度以降に新築するすべての建築物に、省エネ基準の適合を原則として義務付ける内容になっています。

具体的には、太陽光発電施設の設置など再生可能エネルギーの普及を拡大させるとともに、建物の断熱性能を高め、省エネルギー機器の導入を促進させるなどがあげられます。太陽光発電施設については、新築戸建て住宅の6割に導入するという目標も掲げられています。

また、木材が二酸化炭素の吸収材になることから、木造建築物の普及促進を図るため、省エネ性能の高い住宅への建て替えだけでなく、省エネ改修や用途変更を進めるなどを通じて、既存建築ストックの長期活用を推進する方針も打ち出されています。

また、木材には温室効果ガスの貯蔵能力があることでも利用を勧めています。

建築主は、約90%が高い省エネ住宅を選択する

住居を新築するにあたって、省エネ性能を高めた建築物のメリットが明確であれば、こうした建築物が積極的に選ばれることが期待されます。

実際に、メリットを伝えたことで、建築主全体の約90%が省エネ性能の高い住宅を選んでいるというアンケート結果もあります。

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