2021年の婚姻件数が戦後最悪を記録しました。
婚姻は、かつては男女とも9割超が1度は経験する人生の節目のイベントでしたが、「結婚離れ」が進んでいます。
男性のほぼ4人に1人、女性の6人に1人が「生涯未婚」となる時代を迎えています。
婚姻件数は、ピーク時の半分以下
50歳までに一度も結婚しない人の割合である「生涯未婚率」は、1980年に男性が2.6%、女性が4.5%でした。
それが、2020年には、男性がほぼ4人に1人の25.7%、女性が16.4%にまで上昇しています。
現在は、仕事でのキャリアアップなど、結婚よりも、自分の時間を大事にしたいという価値観が広まっているといいます。
こうした意識の変化が、少子化による若年層の減少と相まって婚姻数の減少につながっているようです。
ただ、OECD加盟の7か国を対象とした5年ごとの調査では、「結婚した方が良い」とした割合は米国についで50.9%で高い結果です。
また、「結婚しない方が良い」は、7か国中日本が最も低く35.4%で、日本の結婚への関心は依然として高いとも言えます。
AIによるマッチングシステム
婚姻件数の減少は、将来を担う子供の出生率の減少につながってきます。
こうした危機感から、人工知能(AI)を活用した「婚活」支援に乗り出す自治体も増えています。
内閣府によると、AIによるマッチングシステムを運用しているのは22県(昨年8月1日時点)に上るということです。
男性の経済力がネックか
日本リレーションシップ協会が昨年12月、全国約400人の女性(25~49歳)に結婚相手に求める条件を調査したところ、既婚・未婚とも「経済力」がトップという結果でした。
未婚者の理想の年収は、「600万円以上800万円未満」が28.6%でトップです。
次いで、「400万円以上600万円未満」が20.3%となっています。
一方、国税庁によると、男性の2020年の平均年収は532万円、25~29歳が393万円、30~34歳が458万円です。
理想と現実のギャップはあまりにも大きいです。
非正規雇用が増えている現状を見ると、日本の賃金の低さが解消される日はいつのことでしょうか。
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