中古住宅の価格査定は、土地価格と建物価格をそれぞれ別個に査定して合算します。
土地の価格査定は別のブログであげていますが、戸建住宅価格はどうやって算出するのでしょうか。
まず、建物に商品価値があるか否かを判断し、建物が使用できない場合は建物評価はゼロになります。
また、取り壊し費用が必要な場合は、マイナス評価もありえます。
標準的建築費との比較法

標準的建築費との比較法とは?

次のステップで算出する方法です。
①当地の標準的建築費を調査する。
②対象建物の流通耐用年数を決定する。
この年数は、良質の木造で20~25年、
鉄筋コンクリート造で25~30年とします。
③現価率=対象建物の現在価値を算出する。
この率は、専用の現価率表が必要です。
④建物価格を査定する。
建物再建築価格×現価率=査定価格
となります。
建物新築時価格による査定

新築時の価格がわかっている場合は?

新築時の請負価格がわかっている場合は、
これに現価率を掛ければ建物評価額が査定できます。
建物新築時価格×現価率=査定価格
これは、火災保険の建物評価等にも採用されています。
実際の建物価格の査定

参考に、具体例で評価してください。

RC造、築後6年6カ月、請負金額4,150万円の建物。
建物仕様は良好、管理状態も良好で支障なく使用可能。
①請負金額がわかっていて、現在と建築単価に差がない。
よって、この価格を再建築価格とする。
②流通耐用年数は、状態が良いので30年とする。
③現価率を求めると、0.68となる。
④建物価格は、4,150万円×0.68=2,822万円と査定。

木造2階建て、築17年、7年前に平屋を1,000万円かけて、
2階建てに増築、建物仕様や管理状態は普通。
建築面積 1階79.4㎡、2階52.94㎡
①地域の標準的建築費を調査。215,000円/㎡とする。
②流通耐用年数は15年とする。
③現価率は1階部分が0.10、2階部分が0.48となる。
④建物価格は、1階 215,000円×79.4㎡×0.10≒1,707,000円
2階 215,000円×52.94㎡×0.48≒5,463,000円
1,707,000円+5,663,000円=7,170,000円と査定。
建物価格査定計算書による査定

上記の算定方法以外には?

上記の査定方法は簡便な方法です。
建物の外観から判定する方法があります。
この方法は、屋根の材質、外壁の材質、ペアガラスを
使用しているか、その他太陽光発電、エコキュート、
床暖房等、項目ごとにチェックして算出するものです。
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