宅地の価額がおおむね同一と認められる一連の宅地が面している路線について、その路線に面する宅地の1平方メートル当たりの価額を1,000円単位で表示したものを「路線価」といいます。
宅地の価格水準が基本的にはその宅地が面する道路によって決定されるという考えにもとづいて、宅地の価格水準を道路ごとに表示したものととらえられます。
財産評価基準としての路線価
相続財産評価および固定資産税評価においてこの路線価が使用されています。
相続財産評価では市街地の宅地については路線ごとに「路線価」を定め、この路線価を基準として宅地の財産評価を行ないます。
評定の基礎となる「標準宅地」としては全国で約40万地点が定められている。
この相続財産評価の路線価は、毎年1月1日を評価時点として評定され、毎年8月上旬に一般に公開されています。
なお、相続財産評価の路線価は、1992(平成4)年以降は地価公示の8割程度となるように評定されています。
【路線価図】
2019年路線価の状況
相続税や贈与税の算定基準となる他、銀行が融資の担保とする土地の評価にも使っています。
公示地価より対象地点数が多いため、土地の相場をより詳細に把握できます。
全国の路線価の状況
都道府県別の平均変動率では、観光客数が増加している沖縄が+8.3%で全国トップです。
次に上昇率が高いのは、2位東京+4.9%、3位宮城+4.4%、4位福岡+3.6%、5位京都+3.1%と続いています。
石川県と大分県は27年ぶりに上昇に転じました。
石川県は、北陸新幹線の効果、大分県は、別府市や由布市を中心とした温泉による観光が影響しているようです。
静岡県の路線価の状況
静岡県内の13税務署では、最高路線価が前年より上昇したのは静岡市や熱海市などの6地点で、下落は2地点、横ばいが5地点という状況でした。
熱海市は、観光地として若い世代の観光客を獲得することに成功しています。
静岡県全体では、路線価は11年連続でマイナスという状況です。
区画整理や再開発事業があった商業地は投資が集まり需要が高まっていますが、訪れる人が少ない地域は、人口減少が進んで地価の下落も続いている状況です。
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