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「既存不適格建築物」とは何ですか?

既存不適格建築物 不動産関連法規

既存不適格建築物とは、現在の建築基準法に違反している建築物ですが、特例により違法建築ではないとされている建築物のことです。

建築基準法では、建築基準法および施行令等が施行された時点において、すでに存在していた建築物等や、その時点ですでに工事中であった建築物等については、建築基準法および施行令等の規定に適合しない部分を持っていたとしても、これを違法建築としないという特例を設けています。

この規定により、事実上違法な状態であっても、法律的には違法でない建築物のことを「既存不適格建築物」と呼んでいます。

既存不適格建築物はどうする

既存不適格建築物は、その建築物を将来建て替えようとする際には、違法な部分を是正する必要があります。

また、建築基準法10条では、特定行政庁は、既存不適格建築物であっても、それが著しく保安上危険であり、または著しく衛生上有害であると認められる場合には、相当の猶予期限を設けて、所有者等に建築物の除却等を命令することができるとされています。

この規定により特定行政庁の権限において、著しく老朽化した既存不適格建築物を撤去すること等が可能となっています。

既存不適格建築物と違法建築物

既存不適格建築物は、建築基準法令等が改正されることにより生じる問題で、既に建っている建物のうち、改正後の新しい規定に適合しない建築物です。

建物を建てた時点では、法令の規定を満たして建てていても、その後の法令などの改正により既存不適格建築物となってしまうこともあります。

それに対して、違法建築物は、建てた当初から法令に合っていない建物や、建てた当初が法令に合っていても、その後の増改築工事などを行うことによって法令に合わなくなった建物になります。

例えば、建物の敷地に定められている高さや面積の制限、接道条件、建物の構造などの基準を守っていないとか、建築確認申請をしなければならないのにしなかった建物が違法建築物になります。

既存不適格建築物では、確認申請の必要なリフォームや建て替えをする時には、現在の基準に合わせる必要が出てきます。

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