空き家が増えてきて、有望な中古住宅も増えてきています。
国も、中古住宅市場に意欲的で各種の施策を実施しています。
中古住宅探しのポイントをいくつか見ていきたいと思います。
耐震基準
最初に、新耐震基準で建てられた物件かどうかチェックしたいと思います。
新耐震基準は、1961年(昭和56年)6月1日に施行されたので、それ以前に建築確認がおりたものであれば、古い基準で建てられている可能性が高いことになります。
多くの住宅では、完成年月は掲載されていますが、いつ建築確認を申請し、いつ建築確認済証が発行されたかは掲載されていないことが多いと思われます。
疑問に感じた時は、判断の参考としてインスペクションを実施してもらうことが有効です。
瑕疵担保期間
次に、瑕疵担保期間をチェックしたいと思います。
民法では、買主がその住宅に瑕疵があることを知ってから1年以内に売主に対して損害賠償を求めることができるようになっていますが、多くの中古住宅の取引において、この瑕疵担保責任の期間を制限しており、その内容は売買契約書に明記されています。
買主に有利なことは売主にとって不利なことでもあるので、この瑕疵担保責任の期間を制限しているのが通常です。
例えば、売主の瑕疵担保責任を免除する、瑕疵担保責任の期間を引渡しから3ヶ月とするなどのように記載されています。
中古住宅の築年数
次に、中古住宅の築年数をチェックしたいと思います。
土地の資産価値は、景気・経済動向による影響が大きく予測しづらい面があります。
しかし、建物は新築時が最も資産価値が高く、築年数を重ねるごとに資産価値も下がっていきます。
建物の資産価値は、築年数に応じて新築から最初の5年間で急激に下がりますが、築年数6~10年で少し緩やかに下がり、更に築年数11年目以降はもっとゆるやかに下がり、15~20年を経過すれば、それほど下がらないと言われています。
また、築年数や見た目だけで建物を判断するのは簡単ではありません。
築年数と建物の劣化状態は必ずしも一致しないところもあるからです。
確実なのは、インスペクションを実施してもらうのが有効な方法といえます。
その他のチェック項目
その他、チェックする項目として点検口の有無の確認、点検口がある場合の屋根裏や床下の点検、基礎や土台の状況、雨漏りの状況、水漏れ状況等を確認しましょう。
住宅検査・診断や建物調査の時のチェックポイントを参考にして、チェックしていくといいかもしれません。
中古住宅は、新築住宅に比べて図面等の情報が少なく、劣化状態の解釈も難しいといえます。
しかし、住宅診断の専門家を利用することで、中古住宅を賢く購入して適切に維持管理することも有効な購入方法といえるかもしれません。
不動産業者の仲介物件の場合、売買契約書や重要事項説明書を確認する際には、できれば「付帯設備および物件状況確認書」も一緒に事前にもらっておき、その内容をよく確認しておくことが大事になることになります。
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