コロナの影響で昨年は、オンライン授業が増加し、賃貸住宅への入居を躊躇したり、実家から通学することに決めた学生が多くみられました。
学費の支払いが困難になり退学する学生も増えたと言います。
学生向けの賃貸住宅の管理会社や所有者にとって、今春の大学受験生の動向は大いに気になるところです。
困窮する大学生の増加が学生向け賃貸に影響か
新型コロナウイルスの影響で、昨年の春は引っ越しシーズンに賃貸住宅のキャンセルが多く発生しました。
学生もオンライン授業が増え、賃貸住宅を解約して、実家に戻ることを決めた人がいたといいます。
こうした事態を受けて、東京都内で学生寮を運営していた会社が破産したこともありました。
ここ数年、経営が悪化していたところにコロナの影響で入寮者が減ったことが拍車をかけたようです。
朝日新聞などの調査によると、全国の国公私立大のうち少なくとも190大学が「経済的理由による退学・休学者が今年度末に増える」と予想しています。
すでに大学が近くにあれば賃貸住宅は安泰だったという時代ではなくなってきているようです。
コロナの影響によって、今春の学生向け賃貸住宅の動向はどのような変化が予想されるのでしょうか。
地元志向が高まる傾向
受験生の志望動向は、入試模試の結果が参考になるようですが、昨年はコロナの感染拡大防止のため模試会場を縮小したため模試の受験者数が減少したということです。
受験生の減少から分析は難しい状況だということですが、関東などの大都市の私大よりも地元の私大を選ぶ傾向が強いのではということです。
「首都圏など都市部では新型コロナウイルスの感染者が多く確認されており、その不安感から地方からの志望者の減少につながったと考えられるということです。
ただ、各地方の地元志向はいずれも僅かで、その割合は多くないといえそうです。
来春の学生向け賃貸住宅需要には、それほど大きな影響はないと予想できそうです。
いずれにしろ、コロナをどこまで抑え込むことができるかにかかっているようです。
オンライン授業の増加は、通信環境や防音性、居住性が重視
コロナ時代の学生向け賃貸住宅は、どのような住環境や設備が求められるのでしょうか。
文部科学省の調査によると、1回目の緊急事態宣言が発令された昨年5月時点、約9割の大学がオンライン授業を導入しました。
その後もオンライン授業は半分以上で実施されています。
自分の部屋からオンラインで授業を行うことになると、賃貸住宅でもこれまで以上に防音性や通信性が重要になってきます。
今後は、オンライン授業の増加により、在宅時間が増えることで利便性より居住性を重視する傾向が高まるのではと予想されています。
オンライン授業に便利なデスクや高速で大容量の通信環境が整備されていれば注目を得られと思われます。
インターネットで買い物をする人が増えていることから、「宅配ボックス」も必須の設備となりつつあるようです。
コロナの影響は、いろいろなところに変化を起こしています。
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