多くの自治体で運営されている「空き家バンク」ですが、まだまだ低調といえそうです。
移住・交流推進機構による2018年の調査によると、アンケートに回答した61%の自治体が「空き家バンク」を運営中と答えました。
しかし、運営する自治体の地域の空き家の何割が登録されているかの調査では、「1割未満」「1割~3割」が96%という状況です。
使わない、しかし手放さない、その理由は?
国土交通省が所有者に「空き家」としておく理由を聞いたアンケート結果では、
(複数回答可)
順位 | 理 由 | 比率 |
1位 | 物置として必要 | 45% |
2位 | 解体費用をかけたくない | 40% |
3位 | 特に困っていない | 38% |
4位 | 将来使うかもしれない | 36% |
5位 | 仏壇など捨てられないものがある | 33% |
この結果から、使わない家でも所有者は売却や取り壊しに消極的な姿勢が伺えます。
増え続ける新築
新築は増え続けています。
国土交通省が発表した2018年度の新設住宅着工数は前年度比0.7%増の約95万戸余です。
170万戸を超えた1980年代のバブル期よりは減っていますが、ここ数年は増加傾向になっています。
国は中古住宅の流通を促進しようと耐震性などの基準を満たす物件を「安心R住宅」に認定する仕組みを設けましたが、大きな推進力にはなっていません。
新築には、税制などで手厚い支援が維持されていますが、中古にも取得を促す何らかの工夫が必要になってきていると言えそうです。
コメント