法務省が最高裁と連携し、ネット上で民事裁判ができるよう法改正を目指しているそうです。
裁判申し立て後に実施する争点整理、口頭弁論をWeb会議などでできるようにするそうです。
証拠もネット共有し、原告、被告双方が了承すれば、当事者が法廷に立たないまま判決に至る可能性も出てきました。
政府は2022年度からの本格運用が目標
政府は、2019年度中に法制審議会に諮問し、早ければ21年秋に想定する臨時国会へ「民事訴訟法改正案」として上程する予定です。
現在の日本の民事裁判手続きは、書面の提出や対面での協議が原則です。
原告の訴状提出、口頭弁論期日の設定、答弁書の提出、口頭弁論、その後、争点整理などを経て、和解か判決になります。
いずれも、裁判所に書類を提出したり、法廷で主張したりと、原告・被告とも多大な手間や時間が必要になります。
書類を電子データでやり取りし、対面の弁論をWeb会議に切り替えれば当事者に大きな負担減になります。
これは、原告・被告側双方が、ネット上での裁判を望めば実現することになります。
民事裁判のIT化は世界的な流れ
海外では司法のIT化は進んでいて、米国や韓国、シンガポールでは既に民事裁判のITは実現しています。
経済界からも強い要望があり、法務省は他国を参考にしながら国際基準の民事裁判を目指しています。
ネットを使うということは、個人情報や企業情報の流出も心配されることから、実施に向けては、十分な秘密保持対策が重要になってきそうです。
コメント