大阪市の南西部にある住之江区の北加賀屋にある「みんなのうえん」は、10年目を迎える貸し農園です。
空き地だった宅地約150㎡に土を入れて開園し、更に翌年約500㎡の農園もひらきました。
目指したのは、「農と食に関心のある人たちのコミュニティ農園」だということです。
「みんなのうえん」とは
みんなのうえんは、美味しい野菜はもちろんのこと、自分たちが欲しいモノや、やりたいコトも、力を合わせてみんなでつくり続ける農園だということです。
みんなでつくることには、会社や学校や地域にはないここだけの出会いや、自分を成長させてくれる経験が満ち溢れているといいます。
気が合う友と出会い、様々な価値観に触れ、自分のやりたいことにチャレンジすることで、世界を広げることを目指しているようです。
畑は1区画6㎡ほどですが、農具は完備し、利用者は手ぶらで行けるということです。
「無農薬以外の決まり事はない」ということで、栽培は野菜、ハーブ、花など多彩になっています。
一角には、古民家を改修したキッチン付きサロンもあります。
空き地の活用で市街地再生策
空き地を活用した農園は、新旧住民の交流の場として設計されましたが、人口減社会での市街地再生策の一つになっているようです。
街の魅力を高め、若者に選ばれることにつながっているようです。
市街地の空き地を利用した農地や緑地は、多世代が集う場としても注目されています。
健康や教育への好影響があり、防災や減災などの面でも効果が期待されています。
空き家撤去のモデルにも
2020年4月には、大阪府寝屋川市にも同様の農園が開設されました。
この土地には、老朽化した木造の空き家長屋3棟がありました。
所有者は撤去費用を出せず、市の仲介で協力した企業が市の補助分以外を負担して、代わりに土地を安く借り受けることになったそうです。
古い木造住宅が多い「密集市街地」の解消は、大都市部で遅れており、空き家を撤去する一つのモデルとしても注目されています。
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