裾野市では、「ウーブン・シティ」構想が動き出したことから、「ウーブン・シティ周辺整備課」を設置して岩波駅周辺整備に向けて動き出しています。
裾野市の北部は、主に工業系の用途地域が指定され、製造業や研究所などの工業中心の土地利用が図られてきました。
このような中、昭和30年代に立地した大手自動車製造工場が閉鎖されることになりました。
その工場跡地には、「人々の暮らしを支える全てのモノ、サービスが情報でつながるコネクティッド・シティ」の実現に向けた実証実験の場(ウーブン・シティ)が計画されました。
裾野市では、「裾野市北部地域まちづくり基本構想」を令和2年度に策定しています。
裾野市北部地域まちづくり基本構想
裾野市の北部では、ウーブン・シティという新たなエッセンスが加わったことから、改めて各種計画を整理し、北部地域のあり方を再検討する必要が生じました。
裾野市北部地域まちづくり基本構想は、ウーブン・シティの計画という大きな出来事を動力としながら、従来からの各種計画の実効性を高めるために策定されています。
この基本構想を受け、拠点性の向上や賑わいの創出等、目指すべきまちの姿の実現に向けた具体的な整備計画「岩波駅周辺地区まちづくり基本計画」を令和3年度に策定しています。
まちづくりの重点施策
短期的視点
ウーブン・シティとの融合を目指すにあたり、ウーブン・シティが完成した際に、そこに集まる人や企業が大幅に増加することが予想されるため、最寄り駅である岩波駅周辺の整備は喫緊の課題になります。
現在でも、朝夕の通勤時間帯には人が溢れる状況の岩波駅周辺については、外国人などの交流人口の増加を見据え、誰にでも優しい、安全・安心のまちづくりを進める必要性が生じています。
また、裾野市が誇る世界遺産富士山の雄大な眺望や岩波の語源でもある溶岩流でできた「岩の波」の景観を活かして世界中の人にアピールできるチャンスでもあります。
その玄関口である岩波駅の整備を早急に進める必要があることから岩波駅周辺エリアの整備を短期構想として位置付けています。
中期・長期的視点
人口減少及び企業の移転が続く中で、新たにウーブン・シティに集まる人や企業の流れを受け止めて施策の展開を図っていくことが重要になってきます。
そのための施策として、富士裾野工業団地周辺に新たに次世代産業等誘致のための企業用地の創出や新たな住宅地を創出するための職住近接の地域まちづくりエリアでの整備を中期構想として位置付け、企業進出及び定住人口の増加を図る計画です。
また、中期構想の進捗を見極めながら、さらに北部地域での取組みを加速させるため、企業及び人の流れを戦略的に深良新市街地エリアまで拡大・誘導し、まちづくりと新駅設置の実現を図るほか、仙石原新田線と裾野インター線を結ぶ(仮称)御宿岩波線の整備を進め、さらなる交流人口の拡大を図る予定です。
これらの施策を実施することにより、将来的には、ウーブン・シティからの波及効果を市内全域に広げていく構想です。
今後、裾野市はウーブン・シティ構想の進展と共に、着目されていく地域になりそうです。
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