2020年2月より、民事裁判におけるIT化がスタートしています。
審理や手続きの効率化と迅速化を図ることが目的になっています。
これまでは、書面でのやり取りや法廷での対面が重視されてきましたが、IT化の導入で様変わりしそうです。
司法の世界も国際競争力が必要
世界銀行が毎年公表している「ビジネスのしやすさランキング」の中に、「裁判手続き」という項目があり、日本は経済協力開発機構(OECD)加盟国35か国中23位という結果です。
国を超えた取引が増え、企業や個人が抱える法的な争いが国際化しています。
そうした中、「書面」や「対面」を重視する日本の裁判は、経済界からも遅れているとの批判が出ていました。
IT化により裁判は変わる
日本国内では、年間14万件前後の民事裁判が行われているとのことです。
裁判を進めていくには、主張や反論を記した多くの書面が必要になってきます。
原告と被告が主張を述べ合う口頭弁論は公開の法廷で実施され、原告や被告の弁護士も参加しています。
判決も書面で直接受け取るか郵送してもらうことになります。
これがIT化すると、裁判所と弁護士事務所がオンラインで結ばれ、弁護士と裁判官らがモニター越しにやりとりできるようになります。
2020年2月より、東京地裁など9裁判所でウェブ会議が始まっています。
2020年度内に全国の全50地裁で活用される予定です。
IT化の導入で時間やコストの無駄が省け、民事裁判を早く終了することが期待されています。
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