島根県津和野町にある商人集落は、「限界集落」と呼ばれる集落でした。
住民は59人、高齢化率は44%に達していました。
しかし、この商人集落の住民が一体となって、一つの産業を興して限界集落を脱した成功体験が話題になっています。
榊の栽培による成功体験
榊は、神事に使われる常緑の中高木です。
よく神棚に飾られています。
限界集落のような山間部でも栽培が可能な植物です。
榊の特性を生かして、商人集落では農家としてUターン、Iターンする若者に、空いた時間の副業として榊の栽培を勧めています。
現在では、商人集落では21世帯中19世帯が栽培に参加していて、市場からの評価も高く、年間約6万束を県内外に出荷していて、注文に追い付かない状況だということです。
地元に帰れば、仕事があるということがUターンを考える大きな要因になります。
200件の空き家が埋まる
移住に関する問い合わせは40代が多いということです。
津和野に移住を希望する人たちの多くは、農業や林業に興味を持った人が多いということです。
町では、こうした人たちにまず農業体験をしていただき、移住の決意が固まったところで、役場が空き家情報の提供や移住の仲立ちをしています。
このようにして、移住者が徐々に増え、200件以上の空き家が埋まったということです。
現在は、残っている空き家が30件ほどで、オンラインでの移住相談も計画されているということです。
田舎暮らしというと、定年後の世代がイメージされますが、働き盛り世代をいかに呼び込んでいくかが、その自治体の将来の発展を約束することにつながります。
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