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「特養」から「自宅復帰」で待機者減少

特別養護老人ホームから自宅復帰 最近の動き

特別養護老人ホーム(特養)は、原則、要介護者3~5の中重度の高齢者が、食事や入浴、排せつなどの介助を受けながら暮らす介護保険施設です。

一般に、有料老人ホームなどに比べて利用料が安いことなどから、入所できない待機者が2016年時点で全国で約37万人いました。

一度、特養に入所すると自宅に戻れないと思っている人が多い中、在宅復帰に真剣に取り組む特養もあります。

在宅・入所交互利用というサービス

ある特養では、運動の時間を設けたり、トイレ行く力を維持したり、日常生活を意識したリハビリに力を入れているところもあります。

そして、完全に自宅に戻ることが難しい場合でも、2,3ヶ月ごとに、家と特養を行き来する「在宅・入所交互利用」というサービスを実施しています。

入所者が自宅に戻った際、家族の介護負担が重くならないように、職員が自宅を訪ね、リハビリの状況を踏まえて、生活環境のアドバイスも実施すると言います。

「自宅で暮らしたい」という希望を叶えることは入所者のみならず、職員にも励みになっているということです。

「特養」のあり方

特養は、そもそも「可能な限り、自宅での生活への復帰を念頭に置いてケアを行うこと」と法令で定められています。

ただ、現状では在宅復帰の検討が形骸化している現場が少なくありません。

厚生労働省の2016年の調査では、退所理由の7割は死亡、3割は入院で自宅に戻ったのは僅か1%という数字です。

厚労省も、特養が在宅サービスを提供した場合の介護報酬を新設しています。

高齢化がますます進行していく日本では、特養の「待機者」は増え続けることが予想されます。

この特養のように、1つのベッドを利用者2人が交互に使う形になるこの仕組みが普及すれば、入所待ちをしている「待機者」減少対策にも役立つと思われます。

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