「ワーケーション」とは、2000年代に米国で生まれた造語で、「ワーク(働く)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせたものです。
自然豊かなリゾート地などの環境のよい場所で、休暇を兼ねてリモートワークを行う労働形態を指しています。
創造的な発想が期待できるとして、IT企業などが注目しています。
働き方改革
2020年は、予想もしなかった「コロナショック」で、テレワークの実施も広く叫ばれました。
通信技術の発達と経営環境の変化で、職場にいなくても十分な成果を上げられる仕事が増えてきました。
すでに欧米では仕事場にとらわれない働き方が広まりつつあります。
日本でも、政府の推進する「働き方改革」で余暇の重要性が強調されるようになっています。
リゾート地を抱える自治体にとっては、地域活性化の一環として「ワーケーション」に目を向けるところも多くなってきています。
ワーケーションは和歌山から始まる
和歌山県は、2017年度から本格的にワーケーションをスタートさせました。
提供を始めた「ワーケーションサイト南紀白浜」では、リラックスした様子で会社員がパソコンに向かっています。
オフィスは白浜町が整備したIT企業用の施設の中にあります。
白浜町は、2棟こうした施設を提供しており、2棟ともすでに満室ということです。
広がるワーケーション
ワーケーションは、全国に広がりつつあります。
長野県は、「信州リゾートテレワーク」事業として、観光地で働く人の呼び込みに力を入れています。
八ヶ岳を望む富士見町や軽井沢町など7地域を指定して施設整備などを支援しています。
静岡県下田市では、体験型観光とワーケーションを組み合わせた施設を検討しています。
下田市は、夏場に偏った観光客を通年型に変える取り組みに力を入れています。
同様な取組みは、神戸市や広島県福山市、長崎県五島市など各地で検討されています。
また、観光関連企業では、社員の働き方として制度化する動きもあります。
課題は、ネット環境と宿泊場所、移動手段が整備されているかが重要になってきそうです。
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