保証契約は、借金の返済や代金の支払いなどの債務を負う債務者が、その債務の支払いをしない場合に債務者に代わって支払いの義務を負うことを約束する契約をいっています。
連帯保証契約
連帯保証契約では、債務者に財産があるかどうかにかかわらず、債権者が保証人に対して支払を求めてきたり、保証人の財産の差押えをすることができるものです。
このように、保証は大きな財産的リスクを伴うものです。
債務者から「迷惑をかけないから」、「名前だけ貸してほしい」などと言われて、安易に保証人となった結果、大変な状況に陥ってしまうというケースもあります。
保証人になる際には、このようなリスクがあることを十分に認識しておくことが重要になってきます。
(事例)
1.親戚がアパートを賃借する際に、「名前を貸してほしい」と言われて保証人になりました。
2.親戚(債務者)の落ち度でアパート全体が焼失してしまいましたが、親戚にさしたる財産がないため、債権者から多額の損害賠償を請求されてきました。
3.完済まで毎月の給料の差押えを受けることになりました。
民法改正における保証契約
極度額(上限額)の定めのない個人の根保証契約は無効
個人が保証人になる根保証契約については、保証人が支払の責任を負う金額の上限となる「極度額」を定めなければ、保証契約は無効となります。
この極度額は書面等により当事者間の合意で定める必要があります。
極度額は、「○○円」などと明瞭に定めなければなりません。
保証人は極度額の範囲で支払の責任を負うことになるので、保証をする際には極度額に注意を払いましょう。
また、極度額を定めないで根保証契約を締結してしまうと、その契約は無効となり保証人に対して支払を求めることができないことになりますので、債権者にとっても注意が必要です。
特別の事情による保証の終了
個人が保証人になる根保証契約については、保証人が破産したときや債務者又は保証人が亡くなったときなどは、その後に発生する主債務は保証の対象外となります。
不動産賃貸借契約書(参考)
借主の債務の担保
担保の方法 (本契約で採用するものにチェックし、その右欄に所定の事項を記載する) | ☐連帯保証人 | 氏名 | |
住所 | |||
極度額 | 円 | ||
☐家賃債務保証業者の提供する保証 | 家賃債務保証業者名 | ||
主たる事務所の所在地 | |||
家賃債務保証業者登録番号
| 国土交通大臣( )第 号 |
コメント