分譲マンションの外壁は、見た目の高級感や耐久性からタイル張りで仕上げているところが多いです。
ところが、タイルが剥がれ落ち、その対応で苦労しているところも多いです。
マンションの外壁
マンションの外壁には、タイル張りと吹き付け塗装があります。
タイル張りは、コンクリート外壁を磁器材などのタイル張りで覆う工法で、見た目が美しく重厚な仕上がりになり、また、コンクリートの劣化防止にもなり耐久性が高まることから多くのマンションで採用されています。
しかし、タイル張りは経年劣化で剥がれやすい性質もあります。
このため、海外では使われることが少ないそうで、スイスでは禁止しているそうです。
また、昔は熟練の職人さんが担っていたタイルの張り作業も、効率化の中で精度が低下しているという指摘もあります。
タイルの剥離と事故
タイルが剥がれると事故につながりかねません。
実際、外壁タイルが落ちて、人の死傷事故や民家や車を傷つける被害も発生しています。
国土交通省は、毎秋全国の一定条件の建物についてタイル張りなどの外壁の落下状況を調査しています。
16年では、調査した1割強が「落下のおそれ有り」と回答されています。
国土交通省では、08年に落下防止のためマンションを含む特殊建築物について10年ごとに打診検査を義務付けております。
補修工事は大変
不具合が見つかった場合、補修工事は必須です。
しかし、工事期間は1~2年、工事費用も嵩むケースも多いということです。
ある300戸のマンションでは、剥離が見つかり補修工事を実施しましたが、工事期間は2年半、工事費は5億円以上もかかったということです。
外壁のタイルの不具合は、マンションの資産価値を下げるため、そのまま放置もできません。
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