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マンションにおける「修繕積立金」の目安と積立方式

マンション管理不動産の情報

マンションの居住環境を良好に維持し、資産価値の維持を図るためには、計画的な修繕工事の実施が不可欠です。

長期修繕計画に基づき、適正な修繕積立金の額の設定を行うことが重要になってきます。

マンションの分譲段階では、分譲事業者が、長期修繕計画と修繕積立金の額を購入者に提示していることが多いと思われます。

修繕積立金の当初月額が低く設定されていると、必要な修繕積立金が十分に積み立てられずに修繕工事費が不足するといった事例も生じます。

平成20年度のマンション総合調査によると、修繕工事の実施時に、修繕積立金のみでは足りず、一時金の徴収や金融機関からの借り入れを行ったマンションの割合は約21%に上っています。

修繕積立金の目安

国土交通省が示した修繕積立金の額の目安は下表のようになっています。

建物の階数/建築延床面積平均値
 

15階未満

5,000 ㎡未満218 円/㎡・月
5,000~10,000㎡未満202 円/㎡・月
10,000 ㎡以上178 円/㎡・月
20階以上206 円/㎡・月

ここで示しめされた「修繕積立金の額の目安」は、住居専用の単棟型のマンションを対象に、「長期修繕計画作成ガイドライン」に概ね沿って作成された長期修繕計画の事例から、新築時から30年間に必要な修繕工事費の総額を当該期間で均等に積み立てる方式による月額として示されたものです。

20 階以上の高層マンションは、特殊な足場が必要となるほか、共用部分の占める割合が高くなる等のため、目安を分けて示されています。

機械式駐車場がある場合の加算額

機械式駐車場がある場合、駐車1台あたりの修繕工事費は下表のようになります。

機械式駐車場の機種機械式駐車場の修繕工事費の目安

(1台当たり月額)

2段(ピット1段)昇降式7,085 円/台・月
3段(ピット2段)昇降式6,040 円/台・月
3段(ピット1段)昇降横行式8,540 円/台・月
4段(ピット2段)昇降横行式14,165 円/台・月

修繕積立金の積立方法について

修繕積立金の積立方法には、計画期間中均等に積み立てる「均等積立方式」と、当初の積立額を抑え段階的に値上げする「段階増額積立方式」があります。

また、修繕時における一時金の徴収等を併用する場合もあります。

「段階増額積立方式」は、計画どおりに増額しようとしても、区分所有者間の合意形成ができず修繕積立金が不足する事例も生じています。

将来にわたり安定的な修繕積立金の積立てを確保する観点からは、「均等積立方式」が望ましい方式かもしれません。

新築マンションの場合は、購入者の当初の月額負担を軽減するため、「段階増額積立方式」を採用している場合がほとんどです。

マンションの購入予定者は、修繕積立金の積立方法を確認し、「段階増額積立方式」の場合には、自らの資金計画との関係で、無理のないものかについて検討しておくことが必要となってきます。

修繕積立金均等方式

修繕積立金段階増額方式

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