総務省が4月に公表した2019年10月1日時点の人口推計では、日本の総人口は前年より27万6千人少なくなっています。
9年連続の減少で、減少数は過去最大となっています。
各都道府県の状況
出生数が死亡数を上回る「自然増」は沖縄県のみです。
東京都などは、人口流入による「社会増」ですが、6都県に限られています。
他の府県は、人口が減少しています。
静岡県は、前年比増減率▲0.43%で、全国13位です。
◆人口増の7都県
①東京都 ②沖縄県 ③埼玉県 ④神奈川県 ⑤愛知県 ⑥滋賀県 ⑦千葉県
増える外国人労働者
日本の人口減少と共に、人手不足を外国人労働者で受け入れる構図となっています。
外国人労働者の伸びをけん引しているのが、「技能実習生」です。
技能実習制度は、そもそも日本の進んだ技術・技能をアジア諸国の人達に学んでもらって、帰国後それぞれの国の発展に寄与してもらう研修制度として成り立っています。
しかし、日本では労働力不足を補う仕組みとして利用している実態があります。
技能実習生の大部分は、真面目に日本で働き給料の多くを本国の家族に送金している人がほとんどです。
技能実習生は、日本に来るために母国の日本語学校で日本語を勉強しながら、日本からの求人を待っています。
この学校に通うため、借金をする人も多いようです。
日本では、外国に門戸を開きたくなかったこともあって、この「技能実習制度」という仕組みを考えたと思います。
しかし、実態は「研修」という側面より、「労働力確保」という側面が強いです。
新しい在留資格「特定技能」
日本は、「技能実習制度」と並行して、2019年4月より新しい在留資格「特定技能」という制度をスタートさせました。
「技能実習制度」が研修という側面が強かったのですが、「特定技能」は前提が雇用です。
一定の日本語能力と分野の技能の能力をもっていれば、日本で5年働けるという制度です。
給料も日本人並みに支給すること、「技能実習制度」では認められていなかった職場を変えることも認められるという、日本人を雇用するのと変わらない制度です。
「技能実習制度」のような建前と本音が違うことは少なくなっているように感じます。
しかし、国は5年間で35万人の目標を掲げましたが、2019年末時点で約1600人という少なさです。
日本人並みの給与支給と職場変更可能という、企業にとってはこの2つのリスクが重荷になっているのでしょうか。
いずれにしろ、これからの日本は外国人に頼っていくしかないような気がします。
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