どんな土地でも建物を建てる場合、建築基準法の建築許可を受けなければ建てられないことになっています。
許可の条件は、「その土地が、建築基準法で定められた道路に接している事」と「その道路と土地が2m以上の幅で接している事」になります。
下図における(Z)の土地は、どの道路にも接していませんから上記の条件を満たしていません。
一般的に、土地と道路の接する長さは、長いほうが価格も上がる傾向です。
また、道路の方向も南道路や、東南角地の土地は価値が高いと言われます。
さらに、土地が接している道路の幅である道路幅員は、広くなればなるほど価格は高くなります。
さて、下図のような分譲地があったと仮定して、どの土地が道路との関係で価値がどれくらい高いのでしょうか。
比較するために、土地の広さ・形や道路の幅は同じと仮定します。
土地の価値の高い順は?
一般的に、土地に対して道路が一面で接しているより二面で接している、二面であるより三面で接している方が、価値は高くなります。
三面道路の土地は、(I)(K)(L)(N)の4か所です。
二面道路の土地は、(B)(C)(F)(H)(J)(M)の6か所です。
一面道路の土地は、(A)(D)(E)(G)の4か所です。
さて、この14か所の土地の評価が高い順に並べてみて下さい。
ある「土地査定サンプル」によりますと、
結果は、(K)(N)(L)(H)(F)(M)(I)(G)(J)(C)(B/E)(D)(A)
の順になります。
土地査定サンプルでの計算
それでは、その「土地査定サンプル」で計算すると、どのくらい評価値の違いが出るのでしょうか。
わかりやすくするために、基準の土地を(A)として、坪単価30万円、土地面積200㎡(約60.5坪)の評価額18,140千円として計算します。
区画記号 | 査定金額(千円) | 基準との差額(千円) |
A(基準) | 18,140 | ー |
K | 20,500 | 2,360 |
N | 20,320 | 2,180 |
L | 20,140 | 2,000 |
H | 19,960 | 1,820 |
F | 19,600 | 1,460 |
M | 19,400 | 1,260 |
I | 19,220 | 1,080 |
G | 19,040 | 900 |
J | 18,860 | 720 |
C | 18,680 | 540 |
BとE | 18,500 | 360 |
D | 18,320 | 180 |
土地は、同じものが二つとない固有のものです。
道路との関係だけでなく、土地の形や傾斜、周辺の環境、等々各種の条件で価値は変わってきます。
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