「標準媒介契約書」とは、国土交通省が定めた標準的な媒介契約の契約条項になります。。
媒介契約に関しては、宅地建物取引業法で具体的な規制が行なわれていますが、さらに消費者保護の観点から標準的な契約条項を普及させることが必要と考えられて作成されています。
媒介契約の種類
専属専任媒介契約
専属専任媒介契約は、依頼者は依頼した宅地建物取引業者が探索した相手方以外の者と売買等の契約を締結することができない特約が付いた契約をいいます。
この契約では、依頼者は取引の相手方を自分で発見しても、媒介を依頼した宅地建物取引業者の媒介なしには契約できないことになります。
専任媒介契約
専任媒介契約は、媒介の依頼者が他の宅地建物取引業者に重ねて媒介の依頼することを禁ずる媒介契約をいいます。
一般媒介契約
一般媒介契約は、上記の契約以外の方式で、依頼者は「依頼した宅地建物取引業者」以外の「他の宅地建物取引業者」に重ねて媒介を依頼することが自由です。
また、依頼者自身が取引の相手を発見し、直接契約することも自由です。
一般媒介契約における「標準媒介契約書」
宅地建物取引業者が媒介契約書を作成する場合は、法律により「標準媒介契約約款に基づくものであるか否かの別」を契約書に記載しなければなりません。
国土交通省では、「標準媒介契約約款」を使用するよう指導しています。
それでは、「標準媒介契約書」の注意すべき主な部分を下記に列記します。
●建物状況調査を実施する者のあっせんの有無 (有・無)
物件が中古である場合、建物状況調査(インスペクション)を実施する業者をあっせんするか否か有無です。
●指定流通機構への登録の有無(有・無)
指定流通機構(レインズ)を物件登録するか否かの有無です。
特に、一般媒介契約では登録の義務はありませんので、無の場合は登録をお願いしましょう。
●有効期間 この媒介契約締結後 ヶ月( 年 月 日まで)とします。
一般媒介契約では、契約期間の有効期限は法律上、定められていません。
しかし、通常は専属専任や専任と同じように3ヶ月で切っている状況です。
●約定報酬額 (消費税及び地方消費税抜き報酬額)*******円と(消費税額及び地方消費税額の合計額) *******円を合計した額とします。
いわゆる仲介手数料のことですが、法定の上限額を設定しているのかを確認しましょう。
上限額ならば、安くなるのか、無理かぐらいは確認しましょう。
●約定報酬の受領の時期 ( ******** ) とします。
報酬額は成功報酬ですから、決済日に受領するべきです。
ただし、契約成立時に半額、決済日に残りの半額というパターンも多いようです。
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